疏水ってな~んだ?
さあ、今度はぐりドリラー博士の番よ。疏水ってなーに?
ただいまパッカ君が説明してくれたように、安積平野は水路をつくることによって大きな発展をとげた。しかし、これは安積平野だけの話ではない。どんな小さな村でも、どんな大きな街でも、それを最初につくるときには水路を引いてきたのじゃ。いいかね諸君。つまり、水路を引くことによって、はじめてその土地に住めるようになるというわけだ。わかるね、パッカ君。
分かんない。
ゴホッ、ゴホッ。・・・失礼。あ、あれです。人間は水のそばでないと生きてはいけない。ほら、キャンプに行っても川のそばにテントをはる。ご飯をたくのにも食器を洗うにも水がいる。
だって、バーガーだったらいらないよ。
・・・お前はしばらく旅行にいってこい。
水田でしょ、グリドリラー。
そ、そ、そうだ、水田、つまり田んぼだ。日本人はお米を食べる。お米は田んぼでつくる。そうすると、その土地で生きていくためには田んぼをつくらなければならない。田んぼにはたくさんの水がいる。だから、人は川から水路を引いてきて田んぼをつくり、村ができた。
諸君。これは、北陸の福井平野だ。クネクネと流れておるのは九頭竜川。水色の線が水路だ。赤い点のところが頭首工といって川の水を取る施設だ。
頭首工から引いた水は、ホウキの先のように枝分かれしながらこの平野を隅々まで潤しておるのが分かるじゃろ。
福井平野の水路網
わあ、これって全部人間がつくったの?
そうだ昔の村の人たちがみんなでつくったんだ。大きな水路は、平安時代にはもうつくられていたそうだ。だから、千年くらい昔からあったことになる。
ねえ、この水路って、なんか植物の根っこに似てない?
土の中の根・平野を流れる水路
ザリーは賢いなあ。そうなんだ、ちょっとこの写真を見てごらん。右は植物の根だ。左は水路だ。似ておるだろ。
あら、ホント、そっくりだわ!
植物は根から水や養分を吸い上げて育つ。人間は川から水を分け合って暮らす。植物も動物も水なしでは生きられない。
・・・不思議よね。形まで似てくるなんて。
ただし、この写真に描かれている水色の線は幹線水路という太い水路、木で言うと幹や大枝の部分なのだ。この線からさらに細かい水路が網の目のように枝分かれしてゆく。いいかね。これがその枝分かれした水路を描いたものだ。
幹線水路から枝分れした水路
おお!すげえ。・・・魚を取る網みたいだ。
ホッホッホッホ!その通り!地図には書いてないけど、日本の農村は実はこういう水路の上にできているんじゃ。
それじゃ、東京にも田んぼがあったの?
ふっふっふ。あったとも、パッカ君。千代田区、墨田区、太田区、神田、桜田、永田、五反田、早稲田…、田のつく地名はたくさんある。赤坂には明治時代まで大きなため池があった。今も赤坂には「溜池」という大きな交差点がある。東京でも大阪でも名古屋でも、都市という都市は、ほとんどこういう水路の上にできたんじゃ。
ねえ、ぐりドリラー。どうして疏水って言うの?水路とか用水でいいじゃん。
ギクッ・・・(汗)。・・あ、あれです。つまり、水路をつくるためにはおおぜいの人の血と汗がにじんだ無茶苦茶たいへんな仕事だったので、こういう難しい漢字をあてた。・・・ほら、父ちゃんを父親とも言うじゃろ?・・・はは。
無茶苦茶たいへんな父ちゃんだったら父親になるの?
・・・お前は、永遠に旅行にいっちまえ!
ぐるぐる委員会 2 疏水ってな~んだ?
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